恐羅漢山から下山した後、行きの道を中国自動車道の手前(戸河内IC)まで戻った。安芸太田町の中心部である。ツアー会社が翌日の弁当(朝、昼)をコンビニで受け取った。その後、国道186号線に入り、宿泊地である女鹿平(めがひら)温泉に向かった。
女鹿平温泉には単純泉が湧いている。スキー場があり、その宿泊施設が当日の宿だった。
翌朝は6時に出発し、寂地峡に向かった。寂地峡入口に案内所と駐車場がある。寂地峡の散策路が設けられ、寂地山や冠山への登山道の出発点となる。
今回は寂地山に登ったのだが、コースは寂地峡に入り、寂地川を遡り、寂地山の南尾根から山頂に達し、その後は犬戻峡に付けられた林道を下って寂地峡入口へ戻るものだった。
この寂地峡や犬戻峡は岩国市を流れる錦川の上流部である。西に山を越せば津和野に出る。そんな気のせいか、渓谷が澄んでいた。
寂地山に登るため、まずは寂地峡に入る。案内所から車道を上がると、すぐに分岐があり、そこを左(西)に折れ、川に下る。対岸に岩山が顔を覗かせている。竜ヶ岳と呼ばれているらしい。
橋を渡ると湧き水(延齢の水)が右手にあり、左手に滝がある。花崗岩質の岩を削り、清流が流れ落ちる。竜尾の滝と呼ばれているらしい。その先は鉄の橋と石段が続く急登である。登るにつれ、登竜、白竜、竜門、竜頭と滝が続く。合わせて5つあるから、寂地峡五竜の滝である。
それぞれの滝は大きくはないのだが、連続して流れ落ちているため、全体として迫力がある。地形図で見ると、滝全体の落差は100m近くあるだろうか。しかも竜尾の滝と同様、花崗岩質の白い岩と清流が組み合わさっている。紅葉の季節に来ても美しいのではないかと思えた。
竜頭の滝を過ぎると道が狭くなり、最後に隧道の入口に着く。右と左に隧道がある。左は案内所の下にある宇佐八幡宮へのコースであり、右は寂地山へのコースである。右(北)へ隧道をくぐり、寂地峡の上流部に出る。これで寂地峡の核心部が終わったわけだ。
写真、上は登竜の滝(多分)、下は寂地山へ向けてくぐった隧道である。
2025/04/29