今回のチベット旅行で心配した1つが通信インフラである。メールを含めたグーグル系のアプリが使えない(中国当局によって強制的に遮断される)のはつとに有名だから。
以前(2016年)、昆明ではグーグルの検索がしばらくして使えなくなった。メールがどうだったのかは忘れた。1日や2日、メールが使えなくても大したことにならなかったのだろう。そのメール、2週間近く使えないとさすがに困る。
そこでグーグルの代わりとして、スマホにマイクロソフトのエッジおよびヤフーメールをインストールした。
それで中国に着くとどうなったか。結論は、グーグルのメールが何の支障もなく機能を続けた。グーグルの検索はほとんど使わなかったが、やはり機能していたし、マイクロソフトで曲がりなりにも代替できた。
本当の理由は不明ながら、1つはホテルや宿泊施設などの無料Wi-Fiを利用しなかったことにあろう。通信用に使ったのは、いつも海外旅行に持ち歩いているクラウドSIMの機器である。香港の会社である。その機器が中国では現地キャリアをすぐに見つけ出し、つないでくれた。カイラス巡礼時の山小屋でも同様だった。中国の通信インフラが充実しているのだろう。ちなみにヨーロッパなどでは(最近のバルカン半島では)、接続するのに時間がかかったのだが。
もう1つ、これがどの程度効果を発揮したのかは不明ながら、グーグルの検索システムは極力使わなかった。マイクロソフトのエッジで簡単な検索をした。検索機能としてはしょぼいのだが、日常的なことでは間に合った。
ただし、帰ってきてから、マイクロソフトからメールが来て、よく読まなかったのだが「登録しろ」的な文面が書かれていた。その通知を見て、「どうせ使わないから、面倒が起きないうちにアンインストールや」と判断し、消し去った。そもそもエッジで検索しようとすると、マイクロソフト特有の強引さで「ウチがご主人や」とばかりにスマホの画面全体にのさばる。最初は「スマホを乗っ取られたのか」と戸惑った。まあ次に使う必要があれば再インストールすればいいだけのことだし。
ついでに書くとヤフーメールはうるさすぎる。広告メールががんがん入ってきて、旅行中はそれを消すだけで、毎日数分ずつ時間を割いた。役立ったのは1回だけ、緊急時用に使ってとアドレスを教えておいた先からメールが届いたことだけだった。
ということで、ヤフーメールは帰国後すぐさまアンインストールしたかったのだが、次にアドレス設定する時にややこしくなりそうなので、とりあえずはスマホの隅に追いやった。実は以前にもヤフーメールを登録したことがあり、その古いアドレスがひっかかっているようで、今回のアドレス設定時に好きなアドレスの登録を拒否されてしまった。その教訓から、とりあえずは生かせておくことにした次第。
写真は4500mの峠に建てられた通信用アンテナである。分かりにくいので説明すると、右奥にアンテナがあり、手前にアンテナ用の太陽光発電施設がある。
2025/06/14