川北英隆のブログ

AI主導の株式相場に乗れるか

最近の株式市場を眺めていると、AI関連が市場全体を引っ張っている。このAI関連の株価形成が健全なのかどうかと、疑問が呈せられている。株価収益率(PER)などで評価すれば株価は高いのだが、現在の成長率が続くとすれば極端な高値とは言えない。
AI関連株の株価は成長率に依存する。足元の成長率が異常に高く、すぐさまGDP成長率近くまで下がると想定すれば、エヌビディアを筆頭とするAI関連株の株価は高すぎる。ということは結局のところ、AIが経済を先導し、牽引するのかどうかを判断しなければならない。
この点、実際にネットでAIの能力を試すのが手っ取り早い。僕はマイクロソフトが好きではない(だから投資チャンスを逃している)。そこでグーグルのGeminiを何回も試している。さらには必要に迫られて利用したことがある。その結果、調べ物をするにはAIを利用することが望ましいし、能率が飛躍的に上がると感じている。一方、推論に使うにはまだまだ能力不足である。
つまり、一定の仮説を事前に立て、それに基づいて質問すると、ちゃんとした答えが短時間で返ってくる。自分で一から調べるとことと比較すれば雲泥の差である。つまり調べ物の効率が著しく向上する。言い換えれば、AIを使わないとどうしようもない時代が始まったと言えよう。
とはいえ人間に取って代わる時代はもう少し先である。もっとも、いくつか推論させてみたところ、「そんな答えもあるのや」とは感心させられるので、近い将来、AIが並の人間を超える時代が近いのかもしれない。
後者の結論はともかくとして、前者に関しては他の識者の感じ方も同じらしい。ある研究者と話していると、やはりAIなしでの研究は成り立たなくなっているとか。むしろAIを使うことで、新たな領域が拡がっているとも。
結論である。今やAIが経済を先導し、牽引する時代である。ということは、AI関連の高い成長率は維持される可能性が高い。AI関連企業の今の高いPERも、この高い期待成長率を反映しているのだろう。もちろん、行き過ぎはありうる。しかし「大幅に行き過ぎているのか」と問われれば、「多分それほどではない」と答えざるを得ない。

2025/07/31


トップへ戻る