川北英隆のブログ

証券口座が複数の理由

昨日、複数の証券会社に口座があると書いた。「職業が職業だから」と説明しておいたが、半分は本当ながら、そもそもの理由は他にある。おかげで「この証券会社らしい」とか、いろんな特徴というか癖が明らかになり、市場実態を知る手がかりとなる。
最初に自分で証券口座を開設したのは東京に出てきた当初だから、今から50年少し前である。利便性を考え、住居に近い証券会社を選んだ。準大手だった。店舗に入ると姉ちゃんがふんぞり返って新聞を読んでいて、こちらを見ない。それまで父の関係でトップ証券会社しか知らなかったから、「証券業界ってこうなっているのや」と知ったが、「銀行系だから悪さはせんやろ」と諦めた。
その口座が、基本的にはそのまま続いている。その証券会社は合併を繰り返し、大手の一角に食い込んだのだが、最初に感じた体質が残っているようだ。支店の問題かもしれないが。
次に開いた口座はトップ証券会社の本店だった。「どんな対応をするのか」知りたいとの思いもあった。付き合うと、「さすが」と思えた。担当者が良かったのか、証券会社臭さはなく、とはいえ商売が上手いとの印象が続いている。口座の場所は本店のままである。
なお別の大手証券会社にもう1つ口座がある。遺産相続で引き継ぎ、名義だけを変更した。
後はネット証券会社に3つある。作った動機はもちろん株式、とくに海外株式の売買手数料である。大手証券会社の担当者に何も不満はないのだが、海外株式の手数料がきわめて高い。そこで「無茶苦茶ではなさそうなネット証券会社」Rに口座を作り、海外株への投資を本格化した。
すると、その証券会社では買えないアメリカ株があることに気づいた。調べると、ネット証券会社Mで買えたので、そこにも口座を作った。
それで十分だったのだが、数年前だったか、最後まで口座のなかったネット証券会社Sの親会社が某有力銀行を傘下に収めた上で、銀行口座とネット証券口座をセットで持てば預金金利を優遇するとした。一方、某銀行には20年以上前から口座があった。最初は外貨預金の設定に便利だったことと、その後は送金手数料ゼロが魅力だったからである。
ということで、ネット証券会社3社に口座を持ってしまった。残念ながら、Sでの株式の取引はまだないが。
ついでに書くと、ネット証券3社のサイトを比べると、改善の結果ながら、Rが一番見やすい。Mはアメリカ株のサイトが一番優れているのだが、それ以外の使い勝手は今一つだと思う。Sはあまり使っていないので一面的かもしれないが、使い勝手が一番悪い。傘下に加わった銀行は使いやすいのだが。

2025/07/06


トップへ戻る