川北英隆のブログ

スロベニアの山小屋とは

スロベニアの山で宿泊するには山小屋が唯一に近い手段である。自然保護のため、テント泊は厳しく規制されている。実際、5日間の山歩きでテントを見かけることはなかった。ではスロベニアの山小屋はどうなのか。
結論は、小屋は全般に清潔であるから安心できる。ただし飛び込みで泊まろうというのはリスキーである。コースの人気が高く、かつテント泊不可だから、小屋は混んでいた。
食事を提供してもらえる。むしろ食事に関して、観察していると自炊はできないようで、検索すると自炊は不可とある。火災防止のためと、ごみ処理の問題があるようだ。
靴は脱いで部屋に入る。スリッパの備え付けがある。もちろん持参してもいいし、そちらの方が気持ちいいだろう。
水はどうか。ブログで書いたように天水の小屋がある一方、湧き水などを水道水として提供している小屋もある。天水の小屋では飲用としてミネラルウォーターを買える。飲み物も同様である。アルコールは種類が豊富だった。ビールは7ユーロ、ワインはグラスが4ユーロ(日本のようにケチって注ぐようなことはない)、ボトルが20ユーロ少し程度だった。つまり同じ飲むならワインが安い。
トイレは様々である。水の豊富な山小屋は水洗かつ小屋の中にあった。天水しかない小屋はトイレとして別の建物があり、溜めておく方式だった。別の建物としているのは臭いの問題だろう。両者とも、その後の処理方法は不明である。
ベッドは問題がありそうだ。というのも2段ベッドかつ相部屋なのだが、ベッドに落下防止用の手摺がない。しかもベッドの幅がえらく狭く、寝返りを打つのが怖いほどのものがあった。加えて、ベッドに上がる梯子が2ベッドに1つという場合もある。その場合、夜中にトイレから帰って来ると、ベッドに戻るのが一苦労だろう。つまり隣のベッドに寝ている者の足などを踏んづけてしまいかねない。ということで今回のツアーの男性陣は、4つの小屋のうち2つで文句を言い、部屋を変えてもらった。
電気はどの小屋も夜中でも使えた。もちろん自家発電が中心で、補助として風力や太陽光を使っている場合が多かった。
電波は、都市部に面している最初の2つの小屋で使えた。つまりトリグラウの方の小屋でも届いていた。しかし後の2つの小屋は山が邪魔しているのだろう、電波が届かなかった。日本から持参したWi-Fiルーターが駄目だったのかなとも思ったのだが、現地ガイドのスマホも使えなかったようだ。
スロベニアの山はハイキングコースとしても優れている。その場合、山小屋を使うこともあろう。個人で旅行する場合の参考にしてもらえればと思う。
写真、上は山小屋(ドリッチ小屋の例)の部屋である。下は食事である。多くの小屋はボルシチ的な具材のたくさん入ったスープとパンだった。
20250725ドリッチ小屋の部屋.jpg

20250725山小屋の食事.jpg

2025/07/25


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