ネット証券会社SことSBI証券の兄ちゃんからようやく電話があった。15時過ぎ、フリーダイヤルではなく普通の外線である。同じ住所で別名義の口座があるから確認したい、それまで口座での注文の受付を停止したとか。
停止を解くため、まずは生年月日や職業など、登録してある内容を確認してくる。自分のために取引しているかとか、他人に依頼されて取引していないかとかも。またSBI証券で保有している証券があるか、あるとすれば金額はどれくらいかも確認してきた。最後に京都の長い住所を確認しようと読み上げ始めたのだが、初っ端から躓き、その後もいちいち介添が必要だった。漢字能力が足りないようだ。
それはともかく、判明したのは、別の口座とはカミさんのものだった。「カミさんの口座やね」と言うと、名前を言わされた。すっかり忘れていたが、カミさんは新生銀行に口座があったので、証券と結びつければ普通預金金利が少し高くなる。いつだったかは忘れたが、大した手間やなし、SBI証券に口座を開いた。
とはいえ口座の実態は、僕は試しに米ドル建てMMFを買っただけで、それ以外は何も注文していない。職業上、ネット証券会社のサイト比較のため時々ログインしている程度である。カミさんの口座は、開設の経緯からして何も利用していない。
ということで、何でSBI証券が口座の確認をしなければならないのか、その確認が終わるまで注文の受付停止にしなければならなかったのか理解不能である。それと夫婦が揃って口座を持つのはいけないことなのか。
口座を開設しただけでほとんど取引していないことを怪しんだのかもしれないと思うが、それならまずは口座への入金という注文から受付停止にしてほしかった。資金を振り込ませるが、それを出金させないというのは、悪徳業者の手口である。
「他人に依頼されて取引していないか」との質問はトンチンカンである。そもそも1年かそれ以上取引していないのだから。ということは、つまりはマニュアルに従って質問しただけだろう。兄ちゃんの漢字や住所に対する教養の程度からして、自分で判断して質問したとは到底考えられない。。
多分だが、詐欺事件を受けて金融庁が口座の確認要請をし、質問項目を列挙したのかなと思う。それに基づいてSBI証券は「怪しい口座とはこんなんや」と特徴を定めてピックアップし、その口座に対する質問項目を作り、電話での確認作業を始めたに違いない。
えらい迷惑を被ったものだ。今回の事件、「ネット証券会社の程度」を知れたのは勉強になったと割り切るとしても、金銭的にも損失を被っている。振り込んでから昨日までの日数は4日だったかな。その間、銀行で付くはずの普通預金利息を放棄させられた。しかも昨日の電話は、最初に書いたように15時過ぎだから、当日中に銀行への出金手続きをしたとしても、銀行預金上は翌日扱いになる。とすれば合計5日間である。
それもSBI証券に入金したのは「限度額」のつもりだったから少額ではない。その金額が一時的に銀行預金口座から消えたため、たとえばクレジットカードの決済ができなくなったとして、それに基づく損失(カード会社のブラックリストに載るとか)をどうしてくれるんやと思う。ほんま、自己本位のネット証券会社だと断じざるをえない。
2025/07/29