先日、ラーメンのチェーン店KRに入った。注文の品がすぐに出てくる店なのだが、そのしばしの間にニュースでも見ようかとスマホを持参した。これが効を奏した。
店が混む前にと、11時を過ぎてすぐに入った。カウンターに座ると、バイトの兄ちゃんが「QRコードで注文してください」と言う。「せやった」と思い出したのだが、少し考えてしまい、気づいた。「スマホが必要や、よう持って来たことや」と。スマホにQRコードを読ませて目当ての品物を探した。
毎日が体温超えか、その前後の京都に住んでいると、「今日は冷やしラーメンの日かな」とKRに入ったのだが、そのあったはずの品物が画面に出てこない。兄ちゃんに「冷やしラーメンは」と聞いたところ、「終わりました」との返事だった。「前もって期日を決め、杓子定規に終わる店なんやな」と思いつつ、文句を言っても仕方ないし、「ほな別の店に行くわ」ともよう言わんしで、別の品物を頼んだ。
出てきたのを食べながら思い出した。「そういえば前回、QRコードなんて客頼みにシステムにせんと、チェーン店やさかいにAIを導入したら抜本的に良くなるのにと考えた」。
たとえば客が座った瞬間、端末が大雑把なメニューを画面に映し出し、「何にしまひょ」とご用聞きをする。僕みたいな客が「冷やしラーメンはないの」と質問すると、それに答えてくれる。「定食かな」と言うと、定食の一覧を端末が示し、それを見て客が「ほな餃子・ラーメン定食やね」と言うと、「ラーメンの麺の硬さは・・」とか必要事項を聞く。注文が終わると「しばらくお待ちを、追加があれば何でも言うてんか」と返事して終わりである。
それを客のスマホ経由でやらせると時間がかかり、席の回転率が悪くなる。多分だが、スマホのない客に対してはバイトが注文を受けることになる。バイトに対する接客教育も必要になる。
2000年の少し前(25年以上前)から日本企業は利益確保のため、人件費の圧縮に努めてきた。いわゆるリストラである。同時に正規雇用を非正規(バイトや派遣社員)に置き換え、移民でもない外国人労働者や留学生を雇い、安い労働力の確保に血眼になってきた。政府もこの企業の対応を黙認するか、「外国人技能労働者」とか、もっともらしい名称をつけて公然たる抜け道を作った。
これらは短期的には効果があるだろう。とはいえ高齢化と人口減少が進む日本にあっては、長期的には効果がない。それどころか高度な知識を持った従業員の割合が少なくなり、縮小均衡への道である。もしくは日本の人口構成の密かな外国人化である。
政府と企業に必要なのは、AIを使ってヒトの労働を機械に置き換える努力である。せっかく日本は高齢化のトップランナーとして世界を走ってきた。まだ遅くないから、高齢化と人口減少にいかに対応するのか、その見本を世界に示すべきである。そうすれば、衰退しかかっている日本経済と社会を立て直すことが可能だろう。
以上、ラーメン談義だった。
2025/08/23