スロベニアの山を歩いてから1ヶ月が経った。暑すぎるので、家から出ることさえ控えてしまう。でも1ヶ月も休むと山歩きに不向きな身体になる(腹回りが少し太ったと思っている)。かといって、「思いついたらすぐに歩ける夏山」は、とくに近畿地方にはほぼない。
比良や鈴鹿が候補だが、標高1000mを少し超えるだけ、せめて2000mは欲しいのだが、近畿には無理難題である。東京に住んでいた頃の滝子山(1600m)が高度的に限界近いか。
仕方ないので、毎回冴えないながらも大文字山にした。スロベニアではスローながらも5日間歩いたので、その効果が少しは残っていると判断し、酷暑の大文字山を2回登ればトレーニングになると考えた。もっとも2回目を始めるかどうかは1回目の状況次第である。
2008年、トレーニングだというので、お盆に5日間連続して大文字山を登った。その年の9月に高尾山を1日4回登ったので、「じゃあ」と9月末に大文字山を1日5回登った。両方とも8時間はかかる。同じ山でも時間によって光景の変化があるので面白かったのだが、さすがに気力がないと、麓に下りてから「登り返すで」とは決心できない。
2010年に「もう一度5回登りたい」というので、大文字山5回にチャレンジし、何とか登れた。時期はやはり9月、暑くもなく、まだ日が長い時期である。
その後はトレーニングといえども大文字山の1日の登頂回数が減り、「2回で十分やろ」となり、2021年を最後に、その後は1回だけでお茶を濁していた。そんな状態だから、最高気温が35度近い中で2回が可能なのかどうか。
早朝に登り始めたので、気温(ただし京都地方気象台の地点)は26度少しから29度程度で30度を超さなかった。ただし湿度が高く、すぐに汗が出てくる。とはいえ蝉の声が涼しげだった。やかましいクマゼミは登山口(蹴上)付近だけで、その上はミンミンゼミ、ツクツクホウシ、ニイニイゼミ、アブラゼミ、ヒグラシと、関西の真夏のセミが勢揃いしていた。ヒグラシは山頂付近で鳴いていて、「カナカナカナ、(こんな日に登るなんて)なかなかかな」冷やかしてくれる。
雨で谷筋が荒れているかも知れないと判断し、前回の7月初旬と同様、中尾城址経由で銀閣寺に下った。体調はというと、かなり汗をかいたが、水を2リットル運んだかいがあったのか余力がある。
気合を入れて火床経由で2回目を目指した。このルートは久しぶりだった(少なくとも新型コロナ前から歩いていない)。かなり荒れていた(地面の岩の露出度が多くなった)うえに、記憶に乏しいから長く感じた。
火床で京都市内を見ながら休憩、山頂でも休憩した。それでも下りに水分補給が必要となり、木陰で休んだ。外気温が30度近い中、舗装道路を歩いて昼前に家に戻ると、前回同様(少しましだったが)水分不足を感じた。扇風機に当たり(クーラーは良くない)、お茶を飲み、食事の後はシエスタを決め込んで熟睡した。
酷暑のせいなのか、年齢のせいなのか。涼しくなったら再度、大文字山2回トレーニングを試さないといけない。
写真はクサギの花と(白っぽい点からすると)モンキアゲハだろう。
2025/08/14