川北英隆のブログ

素人登山が多すぎて熊った

知床の続きである。昨日のネットニュースで気になった表現があった。被害に遭った登山者が「走って」とあったから。今日のニュースでは明確に「走って下山」とあった。これではヒグマが被害者である。
札幌に転勤となった海外登山での知人である鳥観察人に、「北海道の山は羨ましいけど、クマが怖いね」とメールしたところ、「音に細心の注意を払いながら歩いている」と返事が来たのを思い出した。音以外にも、「臭いや糞や歩いた跡に注意を払うべき」というのが北海道の猟師の言葉である。
実際、北海道でクマの古い糞を見たことがある。笹薮とお花畑で、大きな動物(多分クマ)の歩いた跡に気づいたこともある。このお花畑の場合、その先の茂みが微かに揺れていた。同行していた猟師が「ヒグマやね」と説明した。
北アルプスからの下山の途中、谷側の茂みで動物の走る下る音を聞いた。素早くなかったし、音が大きかったから、ツキノワグマに違いないと思っている。大阪と京都の境の山中で、何かが木から落ちるような音を聞いた。これもツキノワグマかな、大慌てで木から下りようとして落ちたのかなと思っている。
それなのにヒグマの多い知床で走るなんて自殺行為、申し訳ない表現ながら「アホやん」である。
それと相手のヒグマは人をあまり恐れず、登山道付近によく出没していたという。大人しいクマだったそうで、それまで人を襲ったことは当然ない。そんなクマとはいえ、走ってきたヒトと不意に出くわしたなら、どう行動するのか。それも2頭の子連れだった。
今回の事故、ヒトが被害者というよりも、「殺人罪」の嫌疑で殺されたクマ親子のほうが被害者だと思えてきた。素人登山は困ったものだ。やはり知床では、ガイドを原則として義務づけるべきである。それと当然、入域料も人数制限も。

2025/08/22


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