京都に住み始めて21年になる。それまでは一軒家だったため、それと比べて外部との隙間の少ない京都の家では不思議な現象がいろいろとある。その1つが昆虫だ。
一軒家では(とくに昭和時代の家では)隙間が多く、家中の小さな昆虫は日常茶飯事なため、気にすることがほとんどなかった。ゴキブリ、アシダカグモなどの大型の昆虫に注意が向けられる。小さな昆虫で気になったのは、ネコが運ぶノミ程度だろうか。クモは正しくは昆虫でないが。
今の京都の家で大型の昆虫を見かけることは皆無に近い。不注意に窓から入れてしまった場合だけだろう。反対に気になるのが小さな昆虫というかクモである。その1つが、前にも書いたと思うが、ハエトリグモだ。
まさか女郎蜘蛛(漢字のほうが迫力あり)が家の中で大きくて強い巣を張るわけもないし・・とは微妙な表現かな。
もう1ついる。フローリングを張った床と壁の間に細い隙間があり、そこにもクモが棲んでいる。家移りした当初、掃除をしていると隙間から小さな生き物が飛び出し、少し驚いた。体長は1ミリにも満たず、悪くなった僕の肉眼では「ゴミ」程度にしか見えない。
その隙間をよく見ると糸が張られているから、「ゴミ」の正体がクモだとわかる。どうすべきか。多分だがイエダニなどを食べていそうだから、「エエもん」であっても「ワルもん」ではない。そこで放置したままになっている。掃除機で吸い取られることもあるから、特別に保護しているわけでもないが。
そのクモ、新しくしたスマホの試し撮りの対象とした。レンズのマクロ機能を利用したり、きわめて大きく拡大したり、ピントを固定したりできるらしいが、まだ操作に習熟していないため、撮った写真はボケている。でもクモであることだけは確認できる。21年目にして、目でクモだと確認した初めての瞬間となった。
種類をGeminiで調べたが、納得できる答ではなかった。
2025/09/08