川北英隆のブログ

柳陰の味

笑福亭仁鶴が亡くなった時、その追悼番組として「青菜」が放送された。冒頭、旦那が庭の手入れをほぼ終えた植木屋に、「植木屋はん、植木屋はん、あんさん柳陰、飲まはりまっか」と労をねぎらう場面が登場する。その柳影とはどういう酒なのか。
先日、新幹線で雑誌を見ていると、岐阜の白扇酒造が紹介されていた。そこで有名なのは「本みりん」だそうだ。醸造したみりんである。
その手のみりん、かつて京都の店で一度飲んだことがある。美味いとは思ったが甘いから、そんなに飲めるものではない。その時のみりんが白扇酒造のものなのかどうかは覚えていない。何かヒントはないかなと探していると、ふと目に止まった写真があった。酒瓶があり、「柳陰」とのラベルが見える。「これや」というので、帰ってからアマゾンで探し、買ってみた。
写真がそれである。醸造したみりんを米焼酎で割ったものらしく、アルコール度数は20%ある。それを(かつては井戸水で)冷やすか、オンザロックで飲む。やはり甘いが、焼酎で甘さが薄められ。夏のアルコール飲料としてはまあまあだと思う。昔は冷えた感触が気持ち良かったのだろう。
720mlがアマゾンで1980円、白扇酒造では1320円らしい。アマゾンの差額は送料だろう。仁鶴さんを偲んで乾杯だ。たんに飲みたいだけかな。
20251014柳陰.jpg

2025/10/14


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