川北英隆のブログ

大江山主峰と周辺の山

2012年以降、懸案になっていた山がある。赤石ヶ岳という山で、南アルプスの主峰かと一瞬思える名である。南アルプスは赤石岳、懸案の山は地形図上、赤石ヶ岳と記されている。どこにあるのかと言えば、酒呑童子で有名な大江山の主峰、千丈ヶ嶽の西である。
その赤石ヶ岳は2012年10月に「登ろうかな」と思った山だった。その大江山を歩いた時、現地で地図を見ていて、ふと赤石ヶ岳という名に気づいた。
千丈ヶ嶽の手前から西に折れ、稜線を歩けば登れそうで、実際に千丈ヶ嶽を向かって少し歩いてみた。しかし草が多く、事前に情報を調べていなかったから先が心配になり、「大江山の峰々(千丈ヶ嶽、鳩ヶ峰、鍋塚、鬼の岩屋)を歩くのが先決」と諦めた。
2024年9月、大江山の並びにあり、懸案とまではいかないが気になっていた赤岩山を歩いた。そのコースを調べていると、赤赤トレイルなるものがあると知った。赤岩山は大江山連山の東端に位置する山であり、そこから大江山連山のほぼ西端の赤石ヶ岳まで縦走する22.5キロのコースである。
そんなコース名のトレイルができているのなら、以前に断念した赤石ヶ岳にも明瞭な道があるはずだと、計画することにした。問題は京都からアプローチである。調べると、千丈ヶ嶽の時に使った丹後鉄道大江駅からのバス便が減っているため、アプローチに使えそうになかった。高い料金を払ってのタクシーも癪である。どうしたものかと地図を見ていると、ひらめきがあった。それが今回のコースである。
山陰本線福知山で丹後鉄道に乗り換え、大江山口内宮駅で降り、元伊勢内宮皇大神社に立ち寄りつつ、その皇大神社の神域とされている日室ヶ岳(地形図では城山)に禁足地を避けて登頂、往復する。その後、林道を歩き、千丈ヶ嶽へ東側から取り付き、鬼岳稲荷を経て登頂する。後は13年前の分岐から赤石ヶ岳へ向かう。下山は天橋立のある与謝野、すなわち北側にした。タクシーを呼ぶ場合、その方が駅に近いから。
結果を簡単に記しておく。
日室ヶ岳(城山)が一番大変だった。東側だけとはいえ禁足地になっているからだろう、踏み跡が薄く、とくに稜線までの登りと下りは急かつ滑りやすいので苦労した。
林道を離れ、千丈ヶ嶽の下の鬼岳稲荷までの登りはかつての参道のようだった。林道が鬼岳稲荷までできた現在はほとんど歩かれていないため、わかりにくい箇所も出てきつつあるものの、今のところ歩きやすい。
千丈ヶ嶽から赤石ヶ岳への道は、その鞍部近くまで未舗装ながら林道になっていて、つまらない。林道と分かれた後は背の低い笹やススキの中の道になり、途中で名前の由来となった赤い岩というよりも石が点在するようになる。
登頂の後は鞍部に戻り、国道176号線横の与謝(少し正確に書くと、位置関係を間違えたため、二ッ岩)のバス停まで歩いた。呼んでいたタクシーに乗り、丹後鉄道与謝野駅まで運んでもらった。
大江山口内宮駅を出たのが8時5分、バス停で待っていたタクシーに乗ったのが16時5分だった。
写真、上は元伊勢内宮皇大神社の遙拝所から見た日室ヶ岳(城山)、下は与瀬から見た赤石ヶ岳である。
20251025遙拝所からの日室ヶ岳.jpg

20251025与瀬からの赤石ヶ岳.jpg

2025/10/25


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