
小谷城跡から下り、行きに通った分岐まで戻る。これで小谷城跡の周遊路を一周したことになった。1時間程度のコースだった。
後は往路を戻るのだが、分岐の案内板に従って小谷石仏に立ち寄った。分岐の西、数分の場所にある。小さな堂の中に収められていた。北条の石は凝灰岩の一種だそうで、彫りやすいのだが脆く、この石仏も摩耗が目立った。
分岐からは往路を戻り、酒見寺の先で南西に折れ、県道117号線に出た。ここから当初の計画の最初の低山、寺山を目指したのだが、急いだばかりに、5月の加西アルプスを歩いた時、北条が三洋電機発祥の地だと知り、その碑を見たいと思っていたことをすっかり忘れていた。この宿題は次の機会があればと思う。
県道117号線を南西に歩いた。410号線を右に分けた150mほど先、左に寺山への道が分かれる。車道である。というのも、寺山の山頂のすぐ西の下に水道施設(貯水槽)があるから、その管理用に車道が付けられている。ちょうど、そこからの導水管の取り換え工事をしていた。
工事の横を通り、右手に折れて寺山の北斜面を上る。一度大きくカーブして東を向くと、正面に大きなタンクが見える。道はタンクの前までである。施設の周囲は柵と有刺鉄線で立ち入れないようにしてある。
山頂へは柵の縁を歩いた後、藪漕ぎ気味に斜面を上るしかない。施設の周囲を右に廻るのか、左に回るのか、少し迷ったが、左周りにした。まずは柵沿いの平坦なルートである。
すぐに山の斜面にぶつかる。その斜面を有刺鉄線沿いに登るのは危ないので数歩だけ林の中に入ったところ、誰の思いも同じらしく、薄いながらも踏み跡が山頂へと登っていた。地形図で見ると標高差20mほど、稜線っぽい高みに出ると、そのすぐ先が山頂だった。広葉樹中心の雑木林の中、展望はない。三角点(122.7m、点名は寺山)があった。
麓からの標高差50mばかり、その低山の登頂に満足し、下山にかかった。タンクの周りを一周するように下ることも考えたし、踏み跡もありそうだったが、そこまでする必要もないので往路の踏み跡を戻った。
写真、上は麓から見た寺山、下は寺山の山頂である。


2025/12/05