
季節感はまだ晩秋である。そんな週初、熊に追われるようにして里に近い低山を歩いた。ドタバタしていたので少し日が経ち、どこまで記憶しているのか怪しくなってきたが、思い出すままに書き留めておく。
歩いたのは、まずは(新幹線の駅のある)相生の南部である。それだけでは「せっかく遠くまで来たのに」となるから、網干(相生と姫路の中間)に低山を見つけて一緒に歩いた。
後で調べると、この付近の行政区分は複雑で、網干は姫路市に含まれ、網干駅のすぐ西が揖保郡(太子町)であり、そこからさらに西へ、たつの市と相生市が並んでいる。関西人ではあるが、関西の端、中国地方(岡山以西)との境付近のことはよく分からない。
不思議なことがある。今の揖保郡は太子町のみである。何故、太子町は揖保郡から離脱しないのか。つまり姫石市もしくは、たつの市と合併しようとしないのか。太子町との名から連想できるように、この地は聖徳太子と関係があるとのこと。調べると聖徳太子が推古天皇からこの地を与えられたので、それを法隆寺の寺領(鵤荘=いかるがのしょう)としたとある。今でも太子町には鵤(いかるが)という地名が残り、斑鳩寺がある。
それはともかく、どう行くのか。新幹線で行けば簡単なのだが、それでは大名登山となる。そこで今回は大阪から山陽本線の新快速で姫路に出て乗り換えの後、相生で降りた。その後、網干の山に寄り道をするため、同じく在来線に相生で乗り、網干で降りた。下山した後、網干の東隣の駅、はりま勝原駅で在来線に乗り、姫石で新快速に乗り換え、京都に戻った。
相生では天下台山(321m)に登った。駅から南西へと車道を歩けば、天下台山の西側の峠に出る。そこから、かつての修験者用の道が山頂へと伸びている。帰りは北へと尾根を下り、相生駅に戻った。
網干付近には丘がいくつもある。今回はその中から、駅のすぐ北側にある朝日山(88m)、檀特山(165m)に登り、次に南東に車道を歩いて京見山(215m)に登った。京見山から南に下れば勝原駅である。
いずれの山(丘)もハイキングコースになっている。少し難しいとすれば、登山口を見つけることだろう。今はデジタル地形図とGPSの時代、それを使えば大きくは間違わない。
相生駅から歩き始めたのが8時25分、はりま勝原駅に着いたのが15時10分だった。
写真、上は天下台山からの瀬戸内海(家島、小豆島方面)、下は京見山からの姫路と淡路島方面である。


2025/12/13