
城山の西側、上太田の村落に下山して、次の馬山(174m)を目指した。間近に、その馬山の長い南北に長い稜線が見える。
朝に歩いた大津茂川の上流部の岸辺を北へ遡って西に折れると、馬山の南麓の村落、王子である。その北東の外れに王子神社があり、登山口でもある。
石段を上がり、王子神社を拝んだ後、神社の西側を通る車道にいったん下りた。その道路の先にはチェーンがかかり、右側にコンクリートの側壁がある。
木が伐採されているのでどこを歩いてもいいのだが、側壁の斜面が歩きやすい。すぐに稜線部に出る。竹林の中を左手に登っていく。獣除けが現れるので、それをくぐる。緩やかな登りながら、最初は踏み跡が不確かである。少し歩くとNHKのアンテナ施設(現役か廃棄されたのかは不明)の突端部が現れ、その付近から踏み跡がしっかりとしてくる。
すぐに竹林が終わって広葉樹林になり、踏み跡も明瞭さを増す。ただし、これまでの丘がそうだったように、広葉樹の落ち葉が多くて滑りやすい。とはいえ標高差は100m程度であるから、苦労せずに頂上に出た。
陽だまりが温かくていいなと思った瞬間、山頂の向こう側でガサゴソと音がした。見ると、タヌキが2匹、慌てて斜面を下っていた。すぐに見えなくなったので写真は無理だった。
山でタヌキを見ることは多くない。本土でキツネはさらに少ない。警戒心が強いのだろう。今回は日向ぼっこの邪魔をしたようだ。
山頂には三角点(173.9m、点名は北山)があった。城山の山頂部が見えるので、タヌキから奪った陽だまりに座り、昼食にした。
下りは往路を戻った。山頂から下り始めて1分くらいの箇所に分岐があり、右手に入りそうになったが、それは北西尾根への踏み跡である。下れるのだが、まだまだ先が長いのでパスした。地図で確認し、左手の往路の踏み跡を下った。
王子神社に戻り、実のところ今回の丘巡りで一番楽しいセッションが終わった。
写真、上は南麓から見た馬山、下は馬山山頂である。


2025/12/19