川北英隆のブログ

龍穴へ

室生口大野駅から村落の中を歩き、宇陀川に出ると大野寺である。対岸の磨崖仏を見た後、宇陀川沿いに県道28号線を歩く。すぐに橋を渡って小さな峠を越えると、宇陀川の支流、室生川に沿うようになる。
程なく東海自然歩道を右手に分ける。本当はそれを歩いて室生寺に出たかったのだが、今年の夏、すぐ西の室生ダム(宇陀川の堰止湖)にクマの目撃情報があったので、今回は遠慮した。県道を歩くといっても、お寺の参拝用に歩道が整備されていた。
途中、鬼の足跡・岩屋と仙人の岩屋の表示があるのだが、具体的に何を指すのか不明瞭だった。前者はかつての山越え道(大師道とあり、三本松からの道?)の途中の峠にあるらしい。
室生寺に出ると寺の奥に急峻な山が見えてくる。目指す室生山の表の姿である。寺の参拝は時間があればとして、さらに先にある龍穴神社に向かった。名阪国道から三本松、室生山下の隧道を経て室生寺に達する道路が、県道と合流するすぐ先に龍穴神社があった。
大きな杉が林立する広い境内の奥に社がある。室生寺よりも以前に神社があったと記されている。名前から推察できるように水(雨乞い)の神で、神域の奥にある龍穴がご神体らしい。室生山へはその龍穴入口を経由する。
神社からさらに500mほど県道を歩くと、左手に山へ向かう分岐がある。林道兼ご神体用の道であり、舗装されている。その林道を上がっていくと、最初に天の岩戸の横を通る。2つに割れた岩が天の岩戸らしい。その少し先に龍穴がある。道路横に鳥居があり、それをくぐって沢へと下る。
沢の流れの手前に遙拝所があり、対岸に注連縄の張られた龍穴が見える。沢の上流部には大きく丸い岩の上を流れ落ちる瀧が見える。招雨瀑と呼ばれているらしい。その沢の上は高い崖であり、室生山の一角である。
道路に戻り、車道をさらに奥へと上がっていく。一般車両が入れるのは龍穴までである。
写真、上は龍穴神社の杉と社、下は龍穴である。
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2025/12/27


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