川北英隆のブログ

雑感3月

故あり、夜、東京に出てきた。新幹線の車窓の景色は昼間と異なる。いろんな灯りがあるから「そうだったか」と、今まで気づかなかった建物に少し驚く。そうこうしつつ東京駅に着き、歩いて今日の宿に向かったところ、3月を感じてしまった。
まず、3月の空気は温い。風があったにもかかわらず、真冬と違ってそれさえも少しだが気持ち良い。
(何と、計算して驚いたが)49年前、東京に転勤になった当初、3月末だったが、東京の風に武蔵野の香りを感じた。それに近い気持ち良さだった。もちろん、今日は3月初旬の風、まだ少しだけ冷たかったが。
歩いていると、「花粉がすごい」と向こうから歩いてきた男女のうちの女が叫んだ。
一昔前なら、お化けじゃあるまいに、そんなことで女は叫ばないし(差別的表現かな)、そもそも「花粉」なんて言葉は生物の授業以外で使うことがほぼなかったと思う。
でも、「そうやな」と僕は納得し、マスクを取り出した。東京から京都というか関西に戻り、花粉症が軽くなった。でも東京に出てくると症状が戻る。京都と東京の花粉が異なるのか、それとも東京の空気に排ガスが多いのか。
万が一のことを考え、比較的賑やかな通りを歩いて宿に向かった。
と、飲み会帰りの集団を何組か見た。3月、人事異動の季節、早くも送別会なのか。そんな行事から抜け出して10年が経った。そもそも大学にはそういう風習が乏しいから、正確には23年か。
元の会社の同期会は人事異動の時期に行われてきた。定年退職の歳になると、人事異動なんて関係なくなるのだが、慣性で3月前後の開催が続いていた。それがつい先日、万年幹事と目されていた同期と飲んでいると、「リクエストがあれば同期会は開くが」とのことだった。
後期高齢者にもなると(今年、後期高齢者になる同期が多いのだが)、一斉に集まるよりも、気の合った相手と集まるのが良くなる。さらにいえば、僕の趣味ではないが、昼飲み希望が増えるらしい。
僕は山にでも入り、月を愛でながら、一献また一献がいいかなと思っている。春の風が新芽の香りを運んでくれれば、なお嬉しい。そうそう、雨模様の風がいい。やがて月が雲で隠れ、春の香りだけが残る・・。
「今日は、十六夜か」と、ビルの谷間に昇った月を見て、久しく日本の山小屋に泊まっていないことに気がついた。行きたいものだ。

2026/03/04


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