
ニデックがずっこけた。会計不正が行われていた、創業者の永守氏には不正に関する経営責任がある、間接的に不正へのプレッシャーをかけたとの報告書が公表された。そこで気になるのが、外部取締役がいるはずなのに、なぜ経営へのチェックが働かなかったのかである。
僕が知るかぎり、決算などの報告に対して唯々諾々と承認する者が外部取締役として据えられていたのではないか。ニデックの場合、外部取締役が仲良しクラブを構成していたとは思えないものの、文句を言わない者と、永守氏が知りたいこと、つまり質問に対してきちんと回答を示してくれるだけの者しかメンバーに入れてもらえなかったと思える。
彼/彼女らは、極端な言い方かも知れないが、名誉欲と報酬欲でメンバーになったのだろう。そうでない者、たとえば社外取締役としての責務を果たしたいと考える者が入ったとしても、永守氏の逆鱗に触れ、もしくは側近が忖度を働かせ、翌期にはクビだったに違いない。
前置きが少し長くなったが、このニデックの例から、さらには東芝の事例もそうなのだが、一般の株主としてニデックの場合のような「思いも寄らぬ株価下落という損失」を避けるのに重要なのは、社外取締役、社外監査役の人物を評価することである。
評価といっても限界があるものの、僕が必ずやっていることがある。それは株主総会の議案として諮られる「社外取締役、社外監査役の候補者」への賛否である。各候補者が上場企業の社外取締役・社外監査役を何社兼務しているのか、確認している。本来は1社が望ましいが、せいぜい2社までだと思っている。3社も兼務していたのなら、まともなチェックもできない。
だから、3社兼務の者には「否」で投票する。さらには僕として、そんな会社の株主でいていいのかどうか判断する。
父親の相続で株主になった某ビール会社の社外取締役の候補者は酷かった。7名中5名が3社以上の兼務だった。ざっと兼務社数を数えただけなので数え間違っているかもしれないが、仲良しクラブ的な候補者選定をしているのは確かだろう。業績が伸びないはずだ。
当然、それらの5名は「否」である。「恥ずかしげもなく」とも思った。もっとも彼/彼女らの名前は忘れた。記憶するには脳ミソがもったいない。
大会社になるほど、このビール会社的な状況だとの印象を持っている。要は形式の遵守であり、金融庁や東証に言われたことだけはやる、自分で考えない。世界的な競争に負けていくわけである。
ということで、「株主になったのなら、社外取締役をチェックしよう」と叫んでおこう。
2026/03/10