川北英隆のブログ

株価の変動に思う

イランへのアメリカの攻撃で株価が大きく変動し、下落した。一番影響が大きいのは原油などの化石燃料である。アメリカ自身は化石燃料の輸出国であるため、原燃料不足による景気後退には抵抗力があるものの、他の先進国は大変である。これが株価下落要因になる。
イランが実質支配するホルムズ海峡に通行が困難になった。これをアメリカが奪還できるのか、奪還できるとしていつなのかが重要となる。現時点において、アメリカの当初の思惑どおりに事態が進んでいないようだ。イランという長い歴史があり、誇り高い国に攻撃を仕掛けたことから、客観的にはある程度予想できたことである。当事者のアメリカはベネズエラの成功に浮かれていたのだろう。
とはいえ目を日本の株式市場に転じるのなら、バブルに一歩、二歩と足を突っ込んでいたから、晴天の慈雨になったと思う。本来は日銀がしこたま買い込んでいる株式を放出し、バブルを抑えるべきだったのだが、今の幹部にはその意思もなければ能力もないのだろう。その代わりをイランがやってくれたわけだ。その口火を切ったアメリカにも感謝していい。
今後はどうなるのか。どうも戦争状態が長引きそうである。それ以上のことはわからない。長引けばそれだけ日本経済はダメージを受ける。政治的、財政的なコストが大きくなる。円安も進む。言い換えれば、原油や天然ガスなどをほぼ100%外部依存する日本経済は大きなダメージを受け、今にも枯渇しそうな財政的余裕を使い果たしてしまいかねない。
日本の財政としての選択は、すでに個人に対する減税を選んでしまっていることもあり、もはや企業に対する増税しか残っていないと思える。もちろん、政府が重点として指定した投資には補助金を出しつつも、それ以外の分野で法人税率を上げることになろうか。
結局のところ、増税にともなう企業収益の実質的な悪化は株価の頭を抑える。円安は輸出企業を表面的に潤すが、世界的な経済の停滞が生じるのなら、あまり意味がない。政府財政に対する懸念が強くなれば、ますます円売りが進みかねない。円安に対する金利高が催促されるだろうが、いまに日銀にその政策を実行する決断力があるのかどうか。
以上、現時点での株式市場と為替レートに関する雑感だった。

2026/03/14


トップへ戻る